当社は、1972年11月にコーヒー生豆商社の株式会社ワタル商会(現ワタル株式会社及びワタル不動産株式会社)及びコーヒー焙煎加工業者57社の計58社の出資により、コーヒーの共同加工会社としてスタートしました。設立の目的は近代的設備を備えた無公害化の共同焙煎加工工場の設立。以後「コーヒーをコアに人と環境に優しい企業」を経営理念に事業を展開し、1999年6月には店頭公開、2000年8月に東証二部上場を経て、2001年9月には東証一部上場を果たしました。

設立当時、コーヒーの主な消費先は喫茶店、ホテル、レストランでしたが、いずれも業務用コーヒールートは既存供給先との結びつきが強く新規参入が困難でありました。そこで、将来有望と見込んだ缶コーヒー、牛乳コーヒー、菓子等の原材料コーヒー、すなわち工業用コーヒー分野への進出と、業務用、家庭用コーヒーを相手先ブランドで生産し、そして、広い食品ルートの中の各業界(ビール業界、菓子業界、飲料業界等)のトップ企業に売り込みを図り、取引先の開拓を続けてきました。
一方、生産部門においては少ない生産数量からお客様独自のコーヒーが製造できる多品種少量生産のニーズに応えてきました。また、高品質な焙煎豆の生産においては豆の品質、鮮度が重要な要素となることから、他社よりも多くの人員を品質管理に配置させ、より品質を重視した体制を整備しています。

現在、缶コーヒーやコーヒー牛乳・菓子等の製品の原料コーヒーを主に販売する「工業用」、喫茶・レストラン用・オフィス用・カップ式自動販売機用等に製品及び商品を販売する「業務用」、そしてスーパー・生協・コンビニエンスストア・百貨店・通販等を通じて製品及び商品を販売する「家庭用」が売上の主な構成となっています。
当社はより一層の高度な焙煎技術の徹底追究のため、2001年4月に既存の4工場を集約し、世界トップレベルの規模と設備を誇る「神奈川総合工場」を竣工しました。2001年9月にはサントリー株式会社との合弁で「サンカフェ株式会社」を設立、2002年9月にはドラッグストア子会社「株式会社いいの」がイオングループ入り、2003年3月にはタリーズコーヒーを運営するフードエックス・グローブと提携するなど、商品開発・販路拡大を図っております。技術力をフルに活用し高付加価値商品の供給を続けることにより、業績の拡大を目指していきます。

当社は2002年に創業30周年という節目を迎え、さらなる飛躍を目指して「21世紀・新5ヵ年経営計画」に取り組んでおります。「人に環境にやさしい」という精神にたち、今後もコーヒーに秘められているさまざまな価値をより深く引き出し、より新しい形で世に送り出してまいります。



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